2020-01-01から1年間の記事一覧

あいみょんの曲に感じる芸術センス

あいみょんの「君はロックを聴かない」はメジャーデビューから1年弱経って3rd シングルなのだが、デビューからこの時期までのまとめ的なシングルな気がする。私の中でこの時期のテーマは青春に漂う虚構性にあるのではないかと思っている。 「君はロックを聴…

名前を語るBUMP OF CHICKEN、存在を叫ぶRADWIMPS

高校生の時にBUMP OF CHICKENというバンドを熱心に聞いていた。 胸を張って誇れるモンが 自分にどんだけあるのかって? 名前と誕生日と キュートな指紋さえあれば 充分だろう これはグロリアスレボリューションという曲の冒頭の歌詞だ。グロリアスレボリュー…

ハクと千尋が名前を取り戻した理由

ジブリ映画「千と千尋の神隠し」ではハクと千尋の間の母性愛が描かれていると思う。この映画では、ハクと千尋がそれぞれ自分の名前を湯婆婆に盗られてしまう。最後は2人とも名前を忘れることはなかった。その理由をここでは書いてみたい。 ハクは、自分は本…

ハクが千尋へ捧げる母性愛

スタジオジブリのアニメ映画「千と千尋の神隠し」に出てくる少年・ハク。ハクは「母性的愛情」を千尋に注いでいたのではないか。 心理学では「母性」を他者への包容力といった意味で捉えている。「母性」を「母親的な愛情」と言い換えることもできると思う。…

英語のリーディング教材におすすめの本

英語の学習し始めの時期って、「どんな教材を選べばいいんだろう」という人が多いと思います。 そこで、リーディングにおすすめの本を紹介します。 英語リーディング教材におすすめの本 アメリカ口語教本中級用 英語を勉強し始めた人に僕がおすすめしたいリ…

米津玄師が歌う人生観には普遍性がある

2020年の2月、米津玄師のライブに行った。ライブの進行は、スタートから米津玄師が何曲か立て続けに歌った後、最初のトークが始まるという一般的なものだった。バンドのメンバーとのやりとりの中で、観客と次にライブで会う時までの約束をしようという流れに…

時間論とあいみょん

過去が現在につながっていない時、過去とは記憶である。 過去の経験が物質的な人体の運動を通して現前化する時、現在とは過去でもある。過去の反復という意味で。近代哲学のベルクソンは「物質と記憶」でそんなことを書いているそうだ。 2020年現在リリース…

菅田将暉のまちがいさがしの歌詞に見る自己欺瞞ということ

菅田将暉の歌に、まちがいさがしという歌がある。 まちがいさがしのテーマは一言でいうと自己欺瞞のことではないか。 自己欺瞞とは、思考に反した行動をとると人は自分を正当化する、という心理のことをいう。 例えば、自分が電車の中でお年寄りに席をゆずろ…

就職と欲求段階説

就職活動のための自己分析。今は当たり前になりつつあるが、私の親の世代は自己分析という言葉すらなかったようだ。自己分析とは何なのか。ここのところ突き当たっている問題である。 マズローの欲求段階説というのがある。 人間の欲求はレベルの低いものか…

秋の夜長にiPhone8との在りし思い出を

最近、1年間連れ添ったiPhone 8からiPhone Xsに乗り換えた。 iPhone 8。 いつもホームボタンに触れるやいなや私を受け入れてくれた。 なんと無邪気な子だろう。それが第一印象だった。思えばそれは自己欺瞞だったのかもしれない。私をただの遊び相手としか思…

モスバーガー店員の激励

モスバーガーでホットコーヒーを注文すると、厚紙のコースターに載って出てくる。そこに店員がメッセージを手書きで書き込むようになっている。 アイスコーヒーにはコースターもメッセージもない。ホットコーヒーだけだ。 その時は夏だったので、私はアイス…

あいみょんがペルソナを捨て世界に語りかける時

私はあいみょんをよくきく。あいみょんの曲は基本、 ・私とあなた ・あなたと一緒に居られない私 というふうに2人の男女の関係が描かれることが特に多い。上記において「私」はあいみょん自身のことではなく、あいみょんがペルソナを被った状態で語る、一般…

ペルソナを被り自我に侵入するあいみょんという媒体

私はあいみょんをきくのだが、このあいみょんというアーティストは掴みどころがない存在だと感じている。掴みどころのなさが私があいみょんにドハマりしてしまった原因でもある。 「私はあいみょんをきく」という時、いろんなあいみょんがそこに想定される。…

豚にされた千尋の父に見る「父なるもの」の崩壊について

千と千尋の神隠しが好きだ。テレビやDVDで何度も見た。 見たあとの「心の原風景に連れていかれる」感がたまらなく好きだ。 その中でも印象的なシーンがある。 主人公の少女・千尋の一家3人が新居に向かう車移動の途中で、時が止まったままであるかのような無…

新世界のおばちゃんはゴリラ界でも通用する

僕は昔大阪に2年住んでいた。 大阪人は関西弁をしゃべる。 関西出身じゃない僕は関西弁にほぼ強制的にそまっていた。相手にすぐつられる。意外にしゃべりやすい。大阪のおばちゃんは標準語だと思ってるだろう。 彼らの行動に関して発見したことがある。大阪…

ネコ狂による過剰なネコ崇拝

僕はネコ好きだ。犬よりはネコ派である。あいみょんの曲に「猫」という曲がある。そのまますぎるネーミング。彼女はネコ好きなのだろうか。「猫」という曲を書いた人が犬好きであれば、その歌詞は「猫 それは冷徹無慈悲な獣」みたいになりそうだから、彼女は…