哲学的思考

あいみょんの作詞にみる過去と今のカオス性

過去は今とどう繋がっているのか。脳に存在する過去の記憶が何かのきっかけで今に浮かび上がっているのだと思う人もいるかもしれない。フランスの哲学者であるベルクソンは、記憶が今に現れてくるとすれば、それは身体的な反復運動に置き換わるものだと言っ…

3年前のことが10年前のことに感じることってない?って話

記憶について。最近読んだ本に哲学者ベルクソンの物質と記憶を長年読み親しんだ日本人学者のエッセイがある。 記憶は脳に蓄積されていると一般には考えられていることが多いが、そうではないらしい。身体を通して現在に反復可能なもの(慣れた道を通る道順な…

米津玄師が歌う人生観には普遍性がある

2020年の2月、米津玄師のライブに行った。ライブの進行は、スタートから米津玄師が何曲か立て続けに歌った後、最初のトークが始まるという一般的なものだった。バンドのメンバーとのやりとりの中で、観客と次にライブで会う時までの約束をしようという流れに…

時間論とあいみょん

過去が現在につながっていない時、過去とは記憶である。 過去の経験が物質的な人体の運動を通して現前化する時、現在とは過去でもある。過去の反復という意味で。近代哲学のベルクソンは「物質と記憶」でそんなことを書いているそうだ。 2020年現在リリース…

あいみょんがペルソナを捨て世界に語りかける時

私はあいみょんをよくきく。あいみょんの曲は基本、 ・私とあなた ・あなたと一緒に居られない私 というふうに2人の男女の関係が描かれることが特に多い。上記において「私」はあいみょん自身のことではなく、あいみょんがペルソナを被った状態で語る、一般…