ハクが千尋へ捧げる母性愛

スタジオジブリのアニメ映画「千と千尋の神隠し」に出てくる少年・ハク。ハクは「母性的愛情」を千尋に注いでいたのではないか。

 

心理学では「母性」を他者への包容力といった意味で捉えている。「母性」を「母親的な愛情」と言い換えることもできると思う。一般的に女性が子供に対して持つ感情を指す「母性」より広い意味だ。男女問わず「母性」を持つし、「母性」を抱く相手は子供だけとは限らない。

 

ハクは「千と千尋の神隠し」の物語で「母性」ある存在として描かれているように私の目には映る。千尋の父と母は、神様の食事を人間が食べた罰として湯婆婆に豚に姿を変えられた。そんな千尋を、ハクは最初から優しく匿ってくれた。そういうハクが「母性」ある存在として描かれているのではないか。