何かが始まる予感のしない窓際の席

はじめてマクドナルドでコーヒーを飲みながら作業をした。
 
注文したあと、コーヒーをのせたトレーを手に席を探した。どの席に座るかでその場所での居心地の良さが結構違ってくる。土曜日の昼過ぎだったが、わりと空いていたので窓ぎわのそこそこ良い位置をとれた。
 
だが、この店は窓ぎわという選択が逆に凶となるようだ。窓の外は狭い歩道をはさんで車道となっており、すぐそばを車が通っていく。トラックが通るたびに振動が伝わってくる。
 
映画の中なら、男が別れた女の人との昔の写真を見ながら苦笑いをしてて、電車がアパートのすぐ横を通り部屋にガタンゴトンと振動が伝わってくる、何か展開がありそうな場面が簡単に想像できる。しかし実際には窓ぎわでコーヒーを片手に本を読んでるヒョロイやつが、急なトラックの振動にビクついているだけである。ドラマチックさの欠片もないし、きっとこの街での新たな出会いによって何かが始まることはない。
 
 
そんなこんなで滞在時間は2時間くらいであった。本当に自分は集中力がない。小学生でもそれくらい集中力は続きそうだ。ぼくは小学生と同レベルの集中力しか持ち合わせていないのか。それでも、自分としてはたった2時間でも、むしろよく頑張った方である。トラックの振動は少し気になったが、居心地の良さとコーヒーの効果は十分感じた。座る場所と集中時間の関係を調べてみてもいいかもしれない。これも発想が小学生の自由研究レベルである。
 
 
 
もっと窓ぎわでコーヒーを飲みながら作業、が様になる大人になろうと思った。目指すところが間違っているかもしれない。